ホームステイで起きがちなトラブルの原因を事前に把握しよう
高校生でも大学生でも留学中のホームステイで多かれ少なかれトラブルは起こるとは思いますが、実際の留学生の経験談をリサーチすると、その原因にはとても似通った共通点がありました。
ホームステイ中に起きがちなトラブルの原因は以下の3つにカテゴライズする事ができます。
- ファミリー側に原因がある場合
- 両者にギャップがある場合
- 学生側に問題がある場合
それぞれの原因毎の具体的な対処の仕方については、こちらで詳しく解説しています。お時間があれば是非!
ファミリーに問題がある場合と、ギャップが問題である場合に関しては、学生側で対応できる事は全く無いか、ほとんどありません。
しかし、学生側に問題がある場合については、学生が気を付けさえすれば防げるつまらないトラブルの原因というのは確実に存在します。
この章では、そうした学生側がトラブルの元を作る場合の原因を5つに絞って紹介します。
これから留学する学生達が、こういう点を気を付ければいいのかと教訓にでき、ホストファミリーとの楽しい時間を過ごせますように!
無断外出からの門限破り
まず前提としてですが、ホストファミリーというのは高校生に関しては親代わりの保護者(Guardian)という位置づけです。留学先の学校が責任を持って厳選・登録した中から割り当てられたファミリーです。
大学生に関してはもっと緩い位置づけですが、それでも未成年の学生を心配する気持ちに変わりはありません。
逆の立場になって考えてもらえればより分かり易いと思います。
もしあなたの家族がホストファミリーとして外国から学生を受け入れた場合、その子が何の連絡もなく門限を破って帰宅したとしたら、あなたのお父さんやお母さんはどれ程心配するでしょうか?
仮にただ友達と遅くまで遊んでいただけで何の問題もなく帰宅したとしても、あなたはその子に対して「両親にそんな不必要な心配をかけて!」と腹が立ちませんか?
どこかに出かけるのは全然構いませんので、以下の事は事前に電話で直接ファミリーに伝えましょう。
- 誰とどこに行く
- 何をしに行く
- 何時に帰宅する
そして万が一遅くなるようでしたら、必ず事前にもう一報入れる様にしましょう。
その際も、テキストではなく、電話で直接話すべきです。
ここで連絡した、いやしていないという誤解が生じて問題になるケースが本当にとても多いからです。
もう一度言いますが、電話で伝えるべきです。
シャワーは出来るだけ短く
すごく細かい注意に聞こえると思います。
ですが、本当にトラブルの原因になり易いのがこのシャワー問題なのです。
理由はその土地柄にもよりますが、非常にはっきりしています。
- ドライな地域で水不足が毎年の問題である
- 雨水の活用や水資源の再利用が当たり前という感覚がある
- 電気や水の節約意識が高い
海外における水の大切さというのは日本の比ではありません。
こんな日本とは異なる前提の下で、あなた一人が日本にいる時と同じように10分以上も出しっぱなしの状態でシャワーを浴びていたら、それは苦情が挙がるのも無理はないと思いませんか?
外国と日本の常識の違いの一つです。
こうした違いを尊重できるかどうかに留学するもう一つの意義があると思うほど、重要なポイントです。
部屋に閉じこもる
誰かとの誤解が生じて軋轢が生まれる時というのは、得てして相手の事をよく知らない時に起こります。
お金目当てだけというファミリーでなければ、基本的には学生の受け入れにニュートラルか積極的かのどちらかであるはずです。
そうした受け入れてもらえる下地が用意されているにも関わらず、自ら部屋に籠ってしまう選択は、お互いを知るという観点からとてももったいない事ですね。
そこで、これまで接してきた学生たちにリサーチしてみたところ、彼ら彼女らなりに部屋に閉じこもる以下の様な理由があったそうです。
- 部屋で学校の宿題や課題をしている事が多かった
- 学校の授業が大変で疲れているから
- ファミリーの幼児がうるさいから
- 英語でのコミュニケーションがめんどくさいから
学校の大変さを考慮すれば分からなくもありません。たまには全然いいと思います。
しかし、やはりお互いを理解するためには時間も必要です。そして留学期間は限られています。
その限られた時間でファミリーの人々と時間を共有しながら、相手の話を聞き、自分の話をする事で分かり合える土壌がなければ、どんなコミュニケーションも生まれません。
スマホのデメリット
一昔前の留学と今の留学で大きく変わった点の一つがスマホです。
スマホの誕生前は、留学中に日本語に触れる機会というのはほとんどありませんでした。
その為、日本の映画やTV番組、漫画などに触れる機会があると多少の散財をしてでも手に入れようとしていました。
しかし今はスマホがあるという事が、もう一つの部屋に閉じこもる要因になってしまっています。その理由は以下の通りです。
- YouTubeなど見ていたいから
- LINEで日本にいる家族や友達と話したいから
- SNSをチェックしたり更新したりしたいから
これらの理由を聞いて、これから留学しようと思っている学生達はどう思いますか?
せっかく留学しているのにもったいない、そんなの日本でやればいいじゃんと思いますか?
全くその通りです。
弥助は個人的にスマホの存在は留学にとっては邪魔でしかないと思っています。
日本にいる家族や友達と頻繁に話せればホームシックにもかかりにくいだろうし、メリットもあるだろうという意見が聞こえてきそうですが、たとえ毎日LINEをしようとホームシックになる人はなります。
これは経験上間違いありません。
とすると、せっかく高額な費用をかけてやってきた留学先で、ものすごい奇跡のような確率で出会えたファミリーとの時間をYouTubeに奪われてしまうのはもったいないの一言です。
留学に関して、スマホのデメリットはメリットを遥かに上回ります。
日本からの過剰な荷物
ホストファミリーからの不平不満で多かったものの最後は、日本にいる家族が送ってくる荷物の多さです。
人間として自立できるという事が留学で得られる成長のかなりの部分を占めているにも関わらず、日本の保護者から送られて来る荷物の量は少し度を越していると感じています。
大抵段ボール箱に入れられて送られてくる荷物は、一度や二度ではないため、与えられた部屋の大部分を占める様になっていきます。
ホストファミリーからすれば、自分達が中身に関与していない荷物が部屋を占拠していく事を喜ぶはずがありません。
ましてやその中には高い割合で食料も含まれています。
ホストファミリーが作る食事が口に合わないと言って、はじめから救援物資の食糧があればいいやという方向に舵を切ってしまえば、それはファミリーとしては拒絶された感覚になっても不思議ではありません。
衛生面の理由から、基本的に自分の部屋では飲食をしないようにというルールのホストファミリーが多い中、結果こっそりと日本の食料を食べている事が明るみに出れば、ここもトラブルの原因になります。
はじめから学生達の自立する要素を奪うだけの結果になるので、そもそも日本からの救援物資は無い方が望ましいとさえ思います。
結論~トラブルの原因をはじめから最小に~
こうして見てきたホームステイ中に起きがちなトラブルの原因ですが、もう一度おさらいしてみます。
- 無断外出からの門限破り
- シャワーが長い
- 部屋に閉じこもる
- スマホのデメリット
- 日本からの過剰な荷物
もし、こうした要因をはじめから嫌だなぁと思う気持ちがあるのなら無理して留学を選ばずに日本で進学するか、どうしても留学したいなら自己責任の部分も大きくなる代わりにより自由に過ごせる寮生活や一人暮らしを選べばいいと思います。
これらの原因は、あくまでこれまでの弥助の経験から、相談されたり実際にトラブルになった事例で多かったものをカテゴライズした代表的なものです。
もしあなたがこれから実際に留学してホームステイする予定であれば、逆に言えばこれらの事に気を付けてさえいればファミリーとより楽しく過ごせるという事です。
あなたの振舞い次第で、もう一つの一生の付き合いの家族ができるとしたら、あなたはどちらを選びますか?
他にもホームステイに関して詳しく述べた章があります。もし興味があれば是非!