ホストファミリー「はずれ」問題への効果的な対応方法~解決編~

4-1. 留学中の通じる英会話
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前編で見た現地情報と原因を元から解決する~当たり外れ問題・後編~

高校留学では主流のホームステイの実際がどのようなものか、この章の前編で率直に解説してきました。

まだ前編を読んでない方はこちらを先に読んでみてください!

前編でも触れた通り、ホストファミリーと本当に楽しい思い出をたくさん作って大満足で帰国している学生もたくさんいる事も忘れてはなりません。

が、やはり留学生や保護者が未知の留学について知りたい事は、起こりうるネガティブな例に当たった場合、どうすればいいかという事だと思われます。

この章では、ホームステイの現実にどう向き合い、どうポジティブに転じさせる事が出来るかに焦点を当てて示唆してみたいと思います

ネガティブな現実をどうポジティブにしていこう?

前編でお話しした、何故ホームステイがネガティブな現実となってしまうのか?についての各理由それぞれについて、予防策及び改善策を考えてみましょう。

  • 学生の期待がとにかく大きい
  • 文化の違いから誤解が生じる
  • お金目当てのファミリーが増えた

学生の期待がとにかく大きい→数ヶ月、郷に入っては郷に従う!

最も長くて深刻な、ネガティブホームステイ生活に陥ってしまう可能性が高いのは、自分が出発前に抱いていたイメージと現実とのギャップを埋めようという努力をしない、出来ない学生です。

まずはとにかく情報として知る事が大事なので、前編を読んでもらったのであれば、ホームステイに対してもある程度の期待値に留め、実際はこんなものだろうという位のマインドセットが必要だと、理解したのではないでしょうか?

一言で言ってしまえば、以下の流れで海外に出る覚悟をする事です。

  • 日本で保護者の家で自分の部屋を与えられ、
  • 自由に好きな時に好きなTVを見て、
  • 自分の好きな物に囲まれ、
  • いつでも気軽にコンビニにも行けて、
  • ぬくぬくと自由を満喫する生活と比べたら、
  • 半分以下の不自由な生活が待っている!

海外は日本と比べて就寝時間も早いですし、夕食以降に出歩く事も基本許されません。そうした自分が不自由と思う事も、まずは丸ごと受け入れてみましょう。

長い人生の数ヶ月、そうした全く異なる生活をしてみてもいい経験になるはずです。

文化の違いから誤解が生じる→郷に入った結果を伝えよう!

まだ十代の学生にとって、自分の事として降りかかってきた、文化や言語の違いによる誤解を自ら解決する事は簡単な事ではないでしょう。

であれば、初めから完璧を目指さないマインドセットが必要です。ことわざを引用して、郷に入れば郷に従うわけです。

なぜなら始めの何ヶ月かで、学生はまず最初の大きな成長を遂げます。環境にも慣れ、学校生活にも慣れ、生活のリズムに慣れ、そして英語に慣れます。

自分がある程度慣れたなと感じたら、いよいよ動き出せばいいのです。数ヶ月、郷に従ってみて、自分なりにこれはこのままで大丈夫、ここだけはやっぱ無理という判断が出来るようになります。

ここまでの期間、よっぽどの事以外はファミリーのやり方やルールに順応しようとしてきた学生の意見には、ファミリーも必ず耳を傾けます。

妥協する事は我慢する事ではありません。お互いに歩み寄るという事です。

ですので、自分でもこうしてトライはしてみたけど、やっぱりこうして欲しいというリクエストがあれば、この時点では必ず具体性を持って一考されるはずです。

お金目当てのファミリーが増えた→自分で解決しない

たまたま当たったホストファミリーが、お金だけの目的で学生を受け入れており、家の中でも会話が全くなく、食事や生活面でも一切ケアをされていないと感じる現実に直面したらどうでしょう?

前編で触れた通り、学生に非は一切ありませんので、何の頑張りも必要ありません

通常は学校がホストファミリーを探して手配すると思いますので、学校の留学担当先生、またはホームステイ担当先生に直接相談しましょう。

学校は、学校生活の一環としてホストファミリーとの交流についても、学生が良い思い出を作れる様にしっかり考えています。学生が高い費用をかけて留学している事は百も承知なので、学校が提供する部分については、基本的にどこも責任を持って対応してくれる印象です。

ですので、学生はファミリーに変化の兆しが見えないなと思ったら、躊躇せずに学校にこれこれこういう理由でホストを変えて欲しいと直訴しましょう。

学校もファミリーにヒアリングして状況を確認するでしょうが、大体のケースでは動いてくれます。

生活面の具体的な現実改善は?→家族の一員になる!

掃除や洗濯の面については、ファミリー毎に異なるのでそれぞれですが、基本はベッドメーキングを週末も含めてしっかりやっていれば大丈夫です。

後は、各家庭のハウスルールに従って、例えば夜21時以降洗濯機を使ってはいけないとされていれば、どれだけ洗濯したくても気持ちを切り替えてとっとと寝て、翌日早起きしてやりましょう。

食事面については、あまり大幅な改善は期待できないと思っていた方が無難です。

何故なら、これはもうそういう習慣なので、元々何か悪い事をしているという意識も無いですし、むしろ留学生が自国の食事はこうだからと言った所で、ただの我儘にしか映らず、ここではこうだからという平行線の議論が続いてしまいます。

特に男の子で多いのが、食事の量が足りないという不満ですが、いくら言っても、朝食とランチに関しては大幅な改善はされないでしょう。

そこで提案できる改善策は以下の2つです。

  • 自分の希望は自力で叶える
  • とにかくファミリーの一員になって、一品多くあげたくなっちゃう関係性を作る

自分の希望は自力で叶える

アジアンフードも、今では日系、中国系、韓国系とそれぞれのグロッサリーストアに溢れています。

どうしても食事が合わない時や、量が足りない時もあるでしょう。その場合は、ファミリーに相談してみて、ある程度のサポートもしてもらい、それでもまだ満たされない場合は、そうした非常食的な食べ物を自分で用意しておきましょう。

日本の家族から荷物を送ってもらう事もあるでしょうが、大抵現地でも手に入るので心配いりません。

ただ大事な事は、ファミリーにはお湯を沸かす事も、食べたカップラーメンの器の捨て方なども、ちゃんと事前に話してキッチンを使う許可を得ておく事です。

ここの部分の会話や承諾があるのと無いのとでは大違いです。

とにかくファミリーの一員になって、一品多くあげたくなっちゃう関係性を作る

実はここが本質かつ最も大事な部分なのですが、自ら歩み寄って良きファミリーの一員となる事、実はあらゆる問題の解決策はこれに尽きます

もし、ファミリーが学生を既に大事な家族の一員と認識するようになったら、日常の暮らしにどういう変化がおきるか考えてみてください。

  • 何か困っていれば、気づいてくれる
  • 食事中、いつも気にかけてくれ、嫌いな物も把握してくれる
  • 何が食べたいか聞いてくれる
  • 現地のレストランなど周りのおいしい物を教えてあげたくなる
  • お腹いっぱい食べさせてあげたいと思う
  • 洗濯等ついでがあれば、一緒に洗ってあげたいと思う

いい事ばかりです!

では、どうすればそんな家族の一員になれるでしょうか?簡単な事です。

まずは自分が家族の一員として何をすべきか考える事です。大好きな家族の為に何か手伝おうという気持ちって、きっと自然に芽生えますよね?

  • 食後にお皿をシンクに運び、皆の分をまとめて食洗器に入れてスイッチオンしたら、それだけの事で家族皆からめちゃめちゃ感謝されますよ。
       
  • 犬の散歩を率先してしてあげたら、自分の運動にもなるし、一石二鳥です。
       
  • 週末にファミリーが芝刈り機を使って、庭の手入れをしていたら、機械では取れない縁の雑草でも抜いてあげましょう。
       
  • ゴミ箱(bin)を道路に運ぶ日だと気付いたら、自らガラガラ引っ張っていきましょう。

こんな簡単な事を手伝う事で、皆の学生を見る目は確実に変わります。色々な家族構成のファミリーがいますが、特に老齢の夫婦などの家であれば、ちょっとした事がとても助かったりしますよね。

実際に、そういう手伝いを良くする学生を大絶賛しているファミリーにたくさん会っています。そして、そういう学生は帰国する時にわざわざ見送りに来てくれたファミリー達と泣きながらお別れする光景を見させてくれます!

結論~家族の一員になるという意味とは?答えはそこに!~

人間が生きるという事に付きまとう本質の一つが『権利と義務』は両方必要だと言う事です。

自分がああして欲しい、こうして欲しいと望む事は、自分もきちんとするべき義務をしっかりこなしていて初めて言えるという事ですね。

ホームステイにまつわる問題でも、大切な事は基本的にこれと同じ事です。日本と違う、不便だ、つまらない、めんどくさいという不満が出る事も理解できますが、だったらホームステイ以外の滞在方法を探すしかありません。

しかし、十代の頃からこの本質を理解し、ホームステイという場で実践して自分の経験とした学生は、その後も視野が広く、思いやりに溢れた大人に成長し続ける事でしょう。

それでもどうしてもホームステイを変更したいと思うことがあれば、まずはこちらの章を読んで冷静に考えてみて下さい!

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