留学生の悩みの一つ、”クラスで存在感が出せない”
弥助も何冊か関連する本を読んで勉強しましたが、日本にはスクールカーストというものが存在するようですね。
クラスの中にピラミッドが作られ、頂上から1軍、2軍、3軍と階層が作られていき、それぞれからの行き来がなされないよう管理する為に、1軍がしっかり下の階層を監視し続けている、と。
本を読み終わる度に、何だかなぁとため息をつかざるを得ません。
しかし特に留学初期において、クラスに出来るだけ早く馴染んで楽しい学校生活を始めるコツに、このスクールカーストと少し共通する部分を見つけました。
経過や結果は全く異なりますが、ある部分は似ていなくもないな、と。
この章では、なかなかクラスに馴染むことが出来ないという留学の悩みに答える為、先生と仲良くなる事が友達の作り方に繋がるヒントになり得る秘訣をお教えします!
前提:留学中のクラスは何度も変わる
留学中は、一つのクラスでずっと勉強する事は稀で、複数の異なる教室、先生、クラスメイトを経験する事になるでしょう。
留学の形にもよるのですが、まず語学学校を例にとると、一番先にレベル分けチェックを経てあるクラスに組み込まれます。
その後、自分の英語力が上がっていくに連れて上のクラスに変わっていくので、いくつかのクラス、先生、クラスメイトを経験するでしょう。
次に現地高校への正規留学だと、初めから選択する科目毎にクラスがあるので、教室を移動しながら各科目毎のクラスメイトと一緒に、担当の先生の指導の下で勉強するのが一般的な形です。
つまり、日本の高校のように、いつも同じ自分の教室、自分の机、クラスメイトではないという事です。
大学生になれば、もうキャンパス内で今日はどこどこ教室で何時からと、自分で予定を管理しながら自分の責任で移動するようになります。
この様にあらゆる留学形態において、何度も新しいクラス、クラスメイト、先生に馴染んでそれぞれに自分の居場所を作っていかなければなりません。
常に変化する環境に、人によってはまた一から人間関係作りか…、と嫌になってしまうかもしれません。留学には、ついて回る問題です。
スクールカーストとの共通点
導入部分でお話した通り、スクールカーストというものについてかなり勉強したつもりなのです。
印象に残る部分は、1軍の狡猾さと、分かっていながら学級運営の円滑さを優先させるあまり流されてしまう先生の事情でした。
1軍の生徒たちは、2軍と3軍に対して自分達の優位性を見せつける様に、担任をはじめ学校の先生を独占しようとするそうです。
先生を親し気なあだ名やちゃん付けで呼び、2軍や3軍の生徒が同じ様に呼ぼうとするとそれを阻止する。
先生もちゃん付で呼ばれている現状を正そうとせず、むしろ大きな声を持ってクラスの意見をまとめてくれる1軍の存在を迎合している感もある、と。
そこからクラス全体にとってポジティブな何かが生まれるかは知りませんが、それが現状であるという側面はあるそうです。
実は海外の留学先でも、新しいクラスや先生に早く馴染む為には、先生と仲良くなる事が一番の近道です。
どうしても授業を受けている時間こそがメインになりますから、その時間をいるかいないか分からない存在で終わるのと、常に先生に指名され発言させられている生徒では、クラスメイトからの認識に大きな差が生じます。
スクールカーストの1軍と先生のお互いを利用し合う関係と比べて、経緯も結果も全然異なりますが、要は先生と仲良しな生徒はクラスでも人気者になりやすいという傾向は明らかに存在します。
先生が頼りにする生徒とは?
先生も各セメスターやターム毎に、常に異なる生徒を教える事が普通です。
毎回、新しいクラスになる度に各生徒を把握し、クラスに勉強しやすい雰囲気を作り、カリキュラムを円滑に進めていかなければなりません。
そういう時に、先生が頼りにする生徒というのが常に存在します。先生は、不公平さを最小限に抑えつつ、でもやはりその頼りになる生徒を指名して発言させます。
なぜなら、その学生の発言によりクラスに笑いが起こり、その効果で皆がリラックスした良い雰囲気に自分達を置く事ができるからです。
また発言自体の内容も、授業を前に進める上でとても良い経過を辿る事が出来る為、授業への貢献度合いは計り知れません。
そして先生は、カリキュラムの理解が深まり、しっかりとポイントも強調できる、いわゆる良い授業が出来る事に繋がるので、その生徒の評価も自動的に高くつけるようになります。
では、その先生が頼りにする生徒とはどういうタイプなのでしょう?
頭が良くて、指名する度にいつも正解を答えられる学生でしょうか?
違いますよね?基本的には、わざとあさってな方向で面白い回答をする生徒です。
結論~やっぱりユーモア~
やはり、出された問題を淡々と正答されても、「はいそうですね、では次」という流れ以外にはなり難く、何かユーモア的な事を乗せようとしても不自然になってしまいます。
授業についていけていない他の生徒は他人事になるでしょうし、授業に飽きている子は聞いてもいないでしょう。
しかし、その角度から来るか⁉と先生さえ思わず笑ってしまう回答をされると、クラスからも笑いが起き、そのユーモアは理解できた学生が授業の流れにも復帰出来たり、ぼんやりしていた学生の気持ちも戻ってくるものです。
その初めのユーモア回答に乗っかって、次々と先生自身や他の生徒が意見や別なユーモアを重ねてくる事で、クラスが盛り上がる事もしばしば見受けられました。
指された時に、ユーモアのある回答ができる生徒を、先生は良い授業をする為にとても頼りにしますし、ちゃんと評価に繋げるので、結果お互いにとてもいい人間関係を築く事が出来るようです。
それはお互いを利用し合うのではなく、ユーモアを介して人間同士が絆を育むというイメージです。
ユーモアの内容は限度を超えた下ネタ以外は、基本的にルールも傾向もありません。
先生やクラスメイトを笑わせたいという気持ちさえあれば何でもいいんです。
例えばですが、
「アメリカ星条旗の50個の星は何を表している?」という質問に、
「大統領就任以来、アメリカ国民がドナルド・トランプを殺したいと思った回数」
などと答えても、きっと怒られる事はないでしょう。
弥助の経験上、それでクラスが湧いた時に先生から返ってくるのは、ただ一つ、ウインクです。
そして、次からも授業中に何かと振られる事でしょうし、クラスメイトからも面白い人だという認識をもってもらえるので、休み時間に話しかけてもらえる頻度も一気に上がります。
初めは受けなかったらどうしよう?と心配する余り、そんな事言えないって思うかもしれませんが、日本のように「すべってるし」等と揶揄される事はありません。海外では、何も言わない事が一番評価が低いのです。
一度勇気を出して慣れて来れば、おもしろ回答を披露した直後、逆に先生にウインクするまでになっちゃいますよ!
ジョークに関する参照はこちらの章でも。もしお時間があれば是非!
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