誰もが知ってる”both”のあやふやな知識をクリアにしちゃいます!
英作文にも英会話にも頻出の単語の一つと言えば、「両方」を意味する”both“を挙げられるでしょう。
誰もがその意味を知っていますが、実は知識があやふやで迷ったりしませんか?
「あれ?ここって”both“だっけ?”both of“が正しいんだっけ?」
他にも、“the”はどこにつけたらいいの?とか、いざという時の英会話で判断に迷うポイントが多いようです。
そこで、この章ではこれを機会に二度と戸惑うことがないよう、
“both”についてのあやふやなポイント8つを全てクリアにします。
抑えるべきポイントに集中して分かりやすく解説しますので、全然簡単です!
間違えやすい”both”の使い方は8つ
解説するのは以下の8つです。
8つもあるの?と感じるかもしれませんが、全部知っているはずの知識ですし、逆に言えばこれだけ抑えておけば全てのケースで自信を持って使えます。
- “both“には名詞も形容詞もあるから、“both of“も”both“も両方正しい
- “us”, “you”, “them”など目的格を伴う時は、常に”both of“を使う
- “both“は単独でも使える
- 主語の”both“は常に複数形
- “both“自体に”the“は付かないので、“The both“は間違い
- “and“と一緒に使う時、”A and B”に入るパターンは3種類
- 否定文で使う時の”both“の意味は「両方とも~というわけではない」
- 副詞としての用法
では、一つずつ見ていきましょう!
“both“には名詞も形容詞もあるから、”both of“も”both“も両方正しい
まず、よく見受けられる疑問はこれではないでしょうか?
「あれ?”both”に”of”って付くんだっけ?」
結論から言うと、どちらでもいいです。
実際に海外でネイティブスピーカーに使われている実感からも、”of”は使ったり、使わなかったりで、両方とも見聞きします。
ただし、理屈は知っておいたほうがいいと思いますので説明すると、以下のようにまとめられます。
- “of”がつかない時の”both”は「両方の」という形容詞
- “of”をともなう”both”は「両方」という名詞
“both“には、形容詞と名詞、後述する副詞の3つの用法があります。
ですので、”of”を使わずに形容詞として後に続く名詞を形容することも、”of”と一緒に「〇(名詞)の△(名詞)」と名詞として使うことも可能です。
- “Both sons of mine are primary students.” – – – 〇
- “Both of my sons are primary students.” – – – 〇
上の2例は、形容詞と名詞の違いこそあれど「私の息子たちは両方とも小学生です」という全く同じ意味です。
- “Both these Pokémon creatures belong to water type.” – – – 〇
- “Both of these Pokémon creatures belong to water type.” – – – 〇
「これらのポケモンはどちらも水タイプに属しています。」
“us”, “you”, “them”など目的格を伴う時は、常に”both of“を使う
ただ一つだけ、文法的に形容詞が使えずに、必ず名詞の”both of”を使わなくてはいけないケースがあります。
それが目的格と一緒に使う場合です。
“us”, “you”, “them”という人に関する代名詞ですね。
また”both”の後に、”we”, “they”が使われる事もありません。これについては副詞のところで改めて説明します。
もう文法なので、そういうものとして受け入れて覚えてしまう他ありませんので、割り切って覚えましょう。
- “Both of them are friends of mine.” – – – 〇
- “Both them are friends of mine.” – – – ✕
- “Both they are friends of mine.” – – – ✕
“Both them”も”Both they”も、明確に間違いであるということです。
また、英会話に慣れてくると”you guys“などのくだけた表現を使うようになりますが、この場合でも目的格の”you”である事は変わりませんので同じルールが適用されます。
- “Hey, I wanna both of you guys be quiet!” – – – 〇
- “Hey, I wanna both you guys be quiet!” – – – ✕
唯一、目的格の時だけ”both of “とするように気をつけますが、なんとなく語呂でも分かっちゃいます!
“both“は単独でも使える
これは何も難しくないですね。会話の中で理解が共有出来ていれば、後ろに何も置かずに、代名詞として単独でも使えるということです。
- “Which ice cream do you want?” “I want both!!” – – – 〇
- “Both (of them) look gorgeous. Which girl do you like?” – – – 〇
これで”both”と”both of”については、オールオッケーですね!
主語の”both“は常に複数形
次に、ここも基本的なポイントなのですが、意外と戸惑っている人が多く見られるのが、“Both”を主語にした時は、単数形なの?複数形なの?という疑問です。
“Both”は複数形です!
ここまで挙げてきた例文も全部複数形なので、動詞は”are”でしたし、三人称の”-s”もついていないはずです。
- “Both of us are going to camping next week.” – – – 〇
- “Both of us is going to camping next week.” – – – ✕
もう二度と迷いませんね。“Both”は複数形です!
“both“自体に”the“は付かないので、”The both“は間違い
既に会話の中に登場しており、互いに認識している時には、既出の意味での”the”が付くようになりますね。
例えば、ある会話に既に登場したお店について英訳する場合の、「その」お店です。
“Both”には “the”は付かない!
よって、例文はこうなりますね。
- “Both of the shops are located in the City.” – – – 〇
- “The both of shops are located in the City.” – – – ✕
“and“と一緒に使う時、”A and B”に入るパターンは3種類
「AとBの両方」と訳すこの”A and B”の英文には、3つの品詞のパターンがあります。
約束事は、同じ品詞同士が入るということです。
① 名詞
- “Both the director and the Marketing manager attended the meeting.” – – – 〇
- “I like both apple and orange.” – – – 〇
② 形容詞
“I can say that he is both kind and smart.” – – – 〇
③ 動詞
“She is a good athlete who can both run fast and jump high. – – – 〇
このように並列で比べられる2つの物をそれぞれ表現する場合は、”and”を用いて英訳しますが、主語になる場合は同じように複数形です。
動詞と言えば、同じ意味でも自動詞と他動詞で使い方の異なる、紛らわしい動詞もありますね。
こちらの普段使いでも頻出の動詞も、もう今後は迷わないようにクリアにしておきましょう!
否定文で使う時の”both”の意味は「両方とも~というわけではない」
では次に、”Both“が主語である文章が否定文だった時はどうでしょう?
これを日本語に訳す際、もしまだあやふやさが残っている場合は、ここでクリアにしますね。
結論から言うと、以下のように訳します。
「両方とも〜というわけではない」
これは「部分否定」と呼ばれていますが、“not”と一緒に使われる際に、文章の一部だけを否定する構文です。
“I don’t like both Football and Basketball.”
「サッカーもバスケも両方嫌いというわけではありません。」 – – – 〇
「サッカーもバスケも両方共嫌いです」 – – – ✕
両方嫌いと言いたい場合は、むしろ”both”を使わないのです。
または”not either”を使うと全否定になりますが、この説明は別な章に譲ります。
もう一度おさらいすると、”not like both“の形は部分否定であり、「どちらかは好き」なわけです。
副詞としての用法
最後に、副詞としての”both”の用法について説明します。
形容詞が名詞を修飾するように、副詞は動詞を修飾します。
「二人とも~する」という感じですね。
前述の2番目の項目の中で、語順的に”Both we are”とはなりませんとお話しましたが、その理由は副詞を置ける場所が以下のように決まっているからです。
- 動詞の前後(一般動詞の前、be動詞の後ろ)
- “can”などの助動詞の後ろ
この決まりごとによって、語順は”We are both”となり、be動詞を修飾している副詞であることが分かります。
- “They are both good at playing tennis.” – – – 〇
- “They both play tennis.” – – – 〇
- “They can both play tennies very well.” – – – 〇
そして、これは副詞としてではなく、名詞として主語で”both”を使っても同じですよね。
“Both of them can play tennis very well.” – – – 〇
自分が作りやすい英文で大丈夫です!
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まとめ
自分が”both”を名詞として使っているのか、それとも形容詞か副詞かを意識することで、使い方が自動的に決まることが明確になりましたね。
もう一度おさらいすると、
- “both of“も”both“も両方正しい
- “us”, “you”, “them”など目的格を伴う時は、常に”both of“を使う
- “both“は単独でも使える
- 主語の”both“は常に複数形
- “The both“は間違い
- “A and B”に入るパターンは名詞、形容詞、動詞の3種類
- “both”の否定文は「両方とも~というわけではない」という部分否定
- 副詞として使う時は、一般動詞の後ろ、be動詞と助動詞の後ろで
これからは自信を持って正解を使えるようになれたら最高です。
ただ、物事には全て例外というものがあります。
この”both”の用法に関しても、ネイティブスピーカー達が実際に使っている例外をお話ししておきますね。
例えば彼らは、“of the”を抜かして使う事も多々ありますし、”A and B”のそれぞれを動詞と名詞にしちゃうこともあります。
相手の英語は分かればいいので、気にしなくても大丈夫ですし、それを指摘する必要もありません。そういうものなんだなぁと受け止めるのみです!
こうした英語に自然と慣れている人のクセなどをマネする必要もありませんし、むしろネイティブではない自分達は正解を話していたほうがいいでしょう。
「やーい、間違えてやんの!」って言われて「ワザとだよ!」って言い返すのも癪ですからね!
他にも文法に自信を持てれば、もっと自由に表現ができるであろう章を紹介します。
日本では、小学校から英語教育が始まりました。
早くからこうした文法にも慣れ親しめば、Bothについても迷わなくて済むから羨ましいと思うかもしれませんが、現実は異なります。
幼少時から英会話教室に通っている子達と、まさにこれからABCを学ぼうとしている子達が、同じスタートラインに並ばされてヨーイドンで競争をさせられる科目でもあるのです。
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