なぜ日本人は何年も勉強しているのに英語を話せないのか?
誰もが一度は思う疑問ではないでしょうか?
ついに小学校から必修になった英語学習ですが、長い年数をかけて英語を勉強してきた日本人は、
なぜ“How are you?”と聞かれても
“I have been busy this week, but I’m very well thank you.”
など、もっと生き生きと表現できるはずなのに、実際の会話の中では言えないのでしょう?
「日本人がなぜ英語を話せないか?」その答えを見つければ、英語をもっと話せるはずです!
この章では、その明確な理由を解説します!
日本の学校で習っている英語って何?
“Hi, how are you?”
“Fine thank you.”
“Good…”
“….”
この会話は気まずいですね…。なぜこうなっちゃうのか?
弥助が20年以上英語を話す環境にいて、200人以上の日本人を見てきた経験から考えつく最も大きな理由を一言で言うなら、
そもそも「英会話教育」を受けていない、です。
中学、高校で習う英語はあくまで受験用の英語であり、実践英会話向きではないという事ですね。
誤答による減点を避ける為の試験対策訓練
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自分の気持ちを相手に伝える訓練
英語を勉強してきたつもりなのに、なぜ全然話せないんだろう?と思っても、
「英会話の訓練を全く受けていない日本人が、スピーキングが苦手でもおかしくはない」
という事です。
考えてみて下さい。
あなたの学校の英語の先生は、そもそも英語を話せますか?
弥助が高校生の時、たまたま担任が英語教師であるうちのクラスに、アメリカ人短期留学生が入ってきました。
その初日、彼と一切コミュニケーションを取れない英語教師の姿を目の当たりにするわけです。
それ以降、英語教師としての威厳がゼロになった事は言うまでもありませんが、そもそも受験の為の英語を教える先生が英会話が出来なくても不思議ではないと、今なら分かります。
日本の学校で習っている英語は英会話の役に立たないか?
さて、学校ではそもそも英会話の訓練は受けていないと、『英語を勉強してきたのだから話せるはず』という前提が崩れました。では、英語を話す上で、この中高6年間の努力は全く無駄だったのでしょうか?
そんな事は全然ありません!!
英語を話す為の基礎は、例え受験の為の勉強だったとしてもしっかりと身についているはずです。その根拠は以下の通りです。
- 文法を習得している
- 時制を理解している
- 単語を増やしている
最低でもこの三つはやってきたと、誰もが思えるのではないでしょうか?
SVOやSVCといった文章をどう作るかの文法も知っているし、少なくとも現在、過去、未来は分けて話せるし、それらを構成する為の語彙だってそこそこあるわけです。
これはイコール英語を話す準備は出来ている、という事です!
では、この章のタイトルでもある、なぜ日本人は英語を話せないのか?の答えは分かりました。
『英語の基礎は勉強してきたが、英会話の訓練は受けていない』
では、それが分かれば話せるようになるか?という問いへの答えは、Yesです。
『この基礎を基に、英会話の訓練を受ければ話せるようになる』
ですよね。
では、具体的にどうすればよいのか?
3つのステップが、話せるようになる秘訣です!
英会話の訓練を始める最初のステップ3選
日本人は既にある程度の英語の基礎力はあるのだから、英会話に応用していけばいいわけですよね。そこを具体的に考えていきましょう。
まずは、とにかく英語を好きになる
何を当たり前の事をと思うかもしれませんが、これまで接してきた中で英語を話せるようになりたいけど、英語の勉強はあまり好きじゃないという矛盾した思いを持っている日本人が相当数いました。
この事実は、正にこの英語を好きになるというマインドセットが必要である事を示しています。
確かに思い起こせば、受験勉強って辛くて、試験を受けるのってプレッシャーしかなくて本当に嫌でしたよね。
- 使わない語彙を増やすのが苦痛だった
- 長文読解が苦手だった
- スペルミスだけで減点されるのが嫌だった
- 文法問題で、並べ替えて正解の文章にするのが難しかった
- Writingの問題で、何をどう書けばいいのか、全く分からなかった
では英会話を楽しむ為に、これらを全部ひっくり返しましょう。
- 自分が興味のあるトピック、または日常生活で使うボキャブラリーだけ、楽しみながら増やしましょう!
- 英語の長文を読むことは、スピーキングのためのインプットとして有意義です。好きなトピックに関連する文章だけ楽しく読みましょう!
- 例えスペルを間違ったって誰にも減点されません、一切気にしなくて大丈夫!なぜならネイティブスピーカーも結構間違うからです!
- いわゆる5文型は覚えなくてはいけない文法ではなく、覚えさえすれば自分の英語が相手に通じる便利な道具です。ありがたく使いましょう!
- 4つの区分の中でWritingは最も専門的なスキルのいるカテゴリーです。スピーキングに集中する今は、一旦一切忘れましょう!
これで英語は嫌いという負のマインドから抜け出して、英語を話したいというポジティブな思いだけが残ったのではないでしょうか?
文法だってそんなに難しくないよという一例を紹介した章があります。お時間があれば是非!
英会話に慣れる
日本人の英語学習プロセスの中に、英会話の訓練が全然含まれていないという事は、そもそも英語を聞く、話すという機会が無かったという事です。
ならば、英語のリスニングとスピーキングに慣れましょう!
これが二つ目のポイントです。
これも当たり前の事なのですが、英語を勉強してきたのに…という勘違いをしている人を見るにつけ、
「え?英会話には全然慣れてないじゃん?」と思ってしまいます。
このブログを通して他の章をお読み頂ければ何度も目にすると思いますが、一つ大事な前提があります。
『英語を話す事はただの手段であって、自分の意見や思いを相手に伝える事が目的である』
この手段と目的を履き違えて、英語を話す事自体を目的にしてしまっている人の余りの多さに驚かされます。
英語を話す相手に自分の意見を、想いを伝える為に英語が必要なだけなのです。
その為には、相手の意見や思いも同時に聞く必要があります。
互いにこの作業を交換する事がコミュニケーションです。
英語が話せるとは流暢に話せる事と必ずしもイコールではありません。
どれだけペラペラ喋れても、それを鼻にかけるようだったり、傲慢で嫌味な態度だったら、相手は人として聞く耳を持たず、結果気持ちや意見が相手にちゃんと伝わらない事だって起こりえます。
どうすれば相手に気持ちが伝わるかをちゃんと考えながら話している人の英語は、たどたどしくても相手に伝わりやすいのです。
自分の今の発音で誤解無く伝わりやすい語彙を選ぶ等の工夫をするし、伝えようと頑張るので、ボディランゲージも含め、表現が生き生きとします。
このプロセスの数をこなす事が、『英語を話す事に慣れる』という事です。
イントネーションとリズム
ここは少しテクニック的な話になりますが、日本語と英語の話し方の違いを理解しないと、相手にとってとても分かりづらい英語になってしまいます。
一言で言えば、抑揚があるかないか、正しい拍になっているかです。
日本語はとてもフラットに話す言語なので、言ってみれば正しい発音が出来てなくてもイントネーションさえ合っていれば通じてしまう英語とは対照的かもしれません。それ位違います。
いわゆる「TH」の発音を日本人は出来ないと言われがちで、もちろんそうなのですが、例えば濁る時の「They」をDの発音で「デイ」と発音しようが、文章のイントネーションが合っていれば通じてしまいます。
それ位、文章に抑揚をつける事、正しいリズムを掴む事が大事な鍵なのです。
これは実践での訓練と慣れという場数を踏む事でしか身につきません。
今ではオンライン英会話なども主流になってきました。機会が無いと嘆いているばかりでなく、積極的に機会を探しに出かけましょう!
結論~勉強してきたのは受験英語、英会話とは違う~
これまでお話ししてきた通り、まずはこれまで自分が勉強してきた英語に英会話は含まれていなかったと改めて自覚しましょう。
あなたが教わってきた英語教師達は、実際の英会話は出来ない人達です。そんな先生に実践的な英会話の何を教えられるでしょう?
英会話は教わってこなかったという前提に立ち、でも基礎は勉強してきたという自負を持って、上でお伝えした3つのステップで英会話に慣れる為の一歩を踏み出しましょう。
- とにかく英語を好きになる
- 英会話に慣れる
- 英語のイントネーションとリズムに慣れる
日本人が何故英語を話せないのかが分かったあなたは、何をすべきかも同時に理解したはずです。
このブログでは、その為の気持ちの持ち方や、実践的なテクニックについて様々な章で説明しています。是非、あなたが英語を楽しみながらレベルアップし、海外で暮らす仲間になる事を願っています。
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