あれも、これも和製英語なの?代表的な和製英語
留学や海外就職において、何かとコミュニケーションの阻害要因として登場するのが、和製英語です。
日本の歴史の中で、英語以外の言語から流用して独自に根付いた言葉が多いので仕方ないのですが、これが今現在の英語勉強において、特に話す、書くというこちらから側から発信する分野においては一種の罠のような存在になり得ます。
罠というものは、例えばあそこの地面の一部が発泡スチロールの上に砂がかけてあると知ってさえいれば、その落とし穴には落ちないものです。
ですので、この章では初めから罠と知っていれば陥らない様、代表的な和製英語の一覧をクイズ形式であなたに挑戦してみたいと思います!
和製英語を使った失敗談
まずは、和製英語を使ってしまったが為に恥ずかしい思いをした失敗談を疑似体験してみてください。
あー、知ってさえいればと、後で後悔する事は誰にでもできます。それを教訓に学びを深くする事も一つの方法論ですし、自らの血肉とするのにお勧めです。
ですが、実際に失敗するのが恥ずかしいと思うタイプの人は、これら実際の経験談を読んで、和製英語を克服する為の疑似体験としてモチベーションに繋げてください。
・マクドナルドにて
自分の初めての和製英語体験は、ロサンゼルスのマクドナルドでした。
“Can I get fried potatoes?“
ドキドキしながら注文した自分に注がれる黒人女性スタッフの冷ややかな目。
“What?”
あれ?声が小さかったのかな?もう一度?
“Can I get fried potatoes?”
眉間にしわを寄せ、険しい表情のスタッフ。諦めて写真を指し示す自分。
“Oh, french fries?“
“French Fries”なんて学校で習っていません。日本のマックでも、メニューにはフライドポテトと書いてありますし、店員さんも「ポテトもいかがですか?」と言うではないですか?
ちなみにイギリス英語圏では、Chips と言います。「ポテトはいかがですか?」は「Any chips?」です。
・ホストファミリー宅にて
夏の暑い日、与えられた部屋にはエアコンが無いので、リビングにあるエアコンを使おうと行ってみると、リモコンを操作しても起動しない。壊れているみたいなので、ホストファーザーに聞いてみる。
“Excuse me. I wanna use cooler. But I don’t know how to use it.”
怪訝な顔のファーザー。
“You wanna use a cooler? Why?”
Whyも何も暑いからでしょうと、根気よく
“Yes, I wanna use a cooler.“
すると、何も言わずにどこかへ行ってしまうファーザー。向こうの方でガタガタと大きな物音。汗を大量にかきながら物置にしているガレージから肩に下げて戻ってきた物は、大きなクーラーボックスでした。
エアコンを使いたい場合は、”Air-conditioner“と言わなければなりません。最近では、”Air-con”と、日本で言うままのエアコンで通じる場合もあります。
でも、”Cooler”は、クーラーボックスの事を言うので、このような事態が起きてしまう訳ですね。
ちなみにオーストラリアでは”Esky“と言ったりします。元々エスキモーから派生していますが、クーラーボックスのブランドからそう言われるようになったみたいです。
和製英語とは逆のパターンかもしれませんが、そう言えばアメリカでのホストマザーは、炊飯器の事を”Rice cooker”と言うべき所を、ブランドであるHitachiと呼んでいました。確かにそう書いてはあるけど…。
発音のアクセントでも、知らないと和製英語になり得るという事
直接使う単語が違うという事ではなく、そう言ってるつもりが、発音のアクセントが間違っている為に通じないという現象が起きます。
他の章でも触れましたが、”The Mexican”という映画をレンタルビデオショップで店員さんに探してもらおうとした所、正しいアクセントはメキシカンのメにあるにも関わらず、ずっーとキシの部分にアクセントを置いて発音していた為、全く通じなかったという例もあります。
そして代表例がマクドナルドです。
フライドポテトどころか、そもそものマクドナルドも通じない訳です。
これは、日本語の発音がフラットだという特徴に起因します。
自分達がマクドナルドという場合、とても平坦に抑揚なくマクドナルドと6拍で言いますが、英語ではアクセントが一つ目のドの上で急上昇して、急下降します。
「マダー(↑)ノ(↓)ーズ」と4拍になり、ダーがとても強く発音されます。
このアクセントの違いを理解できると、平坦な「マクドナルド」が抑揚のある「マッダーノーズ」の和製英語になってしまうという事が分かります。
ちなみにマクドナルドの話が続いたので小ネタですが、オーストラリア人はマクドナルドを「マカス」と呼びます。
結論~和製英語クイズで覚えよう!~
それでは今回の結論としては、罠に陥らない様、出来るだけ多くの和製英語を知っておこうという事で、クイズ形式でいくつか問題を出してみたいと思います。
恐らくこれらは英語だと思われている代表的な和製英語達だと思いますし、留学生や海外就職の場面で頻出すると思いますので役に立つのではないでしょうか?
問い
Q1. アルバイト
Q2. マンション
Q3. ペンション
Q4. デパート
Q5. ガソリンスタンド
Q6. ハンドル
Q7. OBやOG
Q8. サラリーマン
Q9. OL(オフィスレディ)
Q10. ストーブ
Q11. ホッチキス
Q12. カンニング
Q13. マフラー
Q14. ノートパソコン
Q15. ビニール袋
答え
A1. 仕事を探す時に使うであろうアルバイトという言葉はドイツ語起源で、ドイツ人の友達には通じました。英語では”Part-time job“です。
A2. マンションは英語では超豪邸の大きな家の事を指します。日本でマンションに住んでいましたと言いたい時は、”Apartment-house“だと伝わりやすいと思います。
ちなみに日本で言うアパートでも通じないでしょう。英語では、”Flat“とか”Unit“と言います。
A3. ホリデーなどで泊まりに行く先のペンションは、英語では”cottage“を使います。英語におけるペンションは、日本で言う所の年金のような制度の事です。ちなみにバンガローも言いません。これは”cabin“です。
A4. デパートに買い物に行きたい時は、”Department store“まで言う必要があります。こうした縮めて出来た和製英語も多いので注意が必要です。
A5. ガソリンスタンドは、アメリカ等では”Gas station“、イギリス圏では”Petrol station“です。
A6. 車は和製英語の宝庫です。
- ハンドルは”Steering wheel“
- バックミラーは”Rear view mirror“
- ウィンカーは”Indicator“
- 助手席(サイドシート)は”Passenger seat” 等々
車に酔いやすいので助手席に座りたいのですが、と言いたい時などサイドシートでは通じません。
A7. 男性と女性で言い分ける事もあるようですが、経験上男女どちらでも卒業生のグループを総称して”Alumni“と呼びます。自分は〇〇大学のOBです、と言いたい時など気を付けてくださいね。
A8. お馴染みでしょうか?普通に”Business person(people)“ですね。または、職種でEngineerとか表現する事もあるでしょう。
A9. これも普通に”Office worker“ですね。男女の区別は差別になるので使い分けしません。
A10. 英語だと意味が違ってしまいます。”Stove”と言うとキッチンのガスコンロの事になります。暖を取る為の器具は”Heater“です。
A11. 文房具も和製英語の宝庫です。ホッチキスは”Stapler“、シャーペンはシャープペンシルではなく”Mechanical pencil“です。ボールペンは”Ball-point pen“、セロテープは”Sticky tape“などです。
A12. カンニングは”Cheating“と言います。不正を働く事を総じて”Cheating”と言いますね。ずるがしこいという意味で”cunning”という言葉もあるようなのですが使ったことが無いので。
A13. これも意外と通じない単語です。英語では”Scarf“と言います。日本だと薄手のエルメスの、みたいなイメージですがどっちも”Scarf”です。洋服関係でもう一つ通じないのがパーカーです。これは”Hoodie“と言います。
A14. そもそもパソコンが”Personal computer“を縮めた和製英語ですね。英語では”Laptop“です。
A15. これも何気に通じない和製英語かもしれません。ビニールではなく”Plastic bag“と言います。
もっと発音のコツについて知りたい方は、こちらの章も是非!
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