カタカナ表記と実際の読みが乖離していて発音が難しい単語
日本人が英語の発音を苦手な理由の一つに、カタカナ表記に引っ張られてしまうという事実があります。
この点を解決する一番の方法は初めから英語で考え、日本語(カタカナ)から英語に翻訳する過程を一切排除する事です。が、はじめは少しハードルが高いかもしれません。
そこで、このシリーズでは発音の難しい英単語を紹介していますが、カタカナに引っ張られがちになる発音もできるだけ入れるようにしています。
この章では、特にカタカナの印象が強すぎて一見で読みづらい英単語を3つ選びました。知識として必要な場面で思い出して使ってもらえればと思います!
buffet
まずはホテルに宿泊した際の朝食や会合にて立食で行うなど、大皿から取り分けるスタイルの食事の事ですが、日本語では「ビュッフェ」と言ったり、人によってはいまだに「バイキング」と呼ぶかもしれません。
英語では”buffet“と綴りますが、発音は「バフェ(↑)ィ(↓)」です。
発音記号で見ても【bʌ́fei】で最後の”t”は発音されず、リズムも「タタ」と2音節と短い発音です。
さらに頭ではなく真ん中の「フェ」のところにアクセントを強く置きます。
「ビュッフェ」というカタカナで読んでしまうと、どうしても「ビュ」の所が強く発音されます。「ビュッ」と小さい「ッ」も入るので音節も多く、より長い発音になってしまいます。
冒頭でも言いましたが、カタカナは一切頭に置かず、英語の短く言い切る「バフェ(↑)ィ(↓)」で覚えて使いましょう。
スタイルから食べ放題という意味でも使われますが、元々は立食を意味するフランス語の”buffet”をそのまま英語でも使うようになったそうです。英語で食べ放題は、”All you can eat“とも言えます。
これはWikipedia情報ですが、ちなみに日本語で「バイキング」と呼ぶ語源は、1950年代後期に帝国ホテル新館オープンの目玉であったレストランの名称です。
デンマーク視察から持ち帰った食べ放題形式のレストランの名称をデンマークのイメージと当時の映画のタイトルから取って「バイキング」と名付け、その食べ放題スタイルを模倣した他店が「バイキングスタイル」と喧伝し定着したそうです。
patent
2つ目は「特許」という意味の”patent”です。
仕事の関係で日本語で「パテント」と日常的に使う人もいるのではないでしょうか?
カタカナ表記の日本語で読むと「タタタタ」というリズムになってしまう事も、英語での発音を難しくさせている原因の一つです。
英語では「ペイ(↑)トゥントゥ(↓)」です。
発音記号でも【pˈætnt】である事が分かると思います。
アクセントを前に置き、”pa + tent“で2つに分ける様に発音すると楽に通じるでしょう。
Mongolia
最後はやはり国名シリーズから、今回は「モンゴル」を紹介します。
なんと英語名では”Mongol”ではなく、”Mongolia“です。
英語正式名の”The Mongolian People’s Republic“を略して”Mongolia“と呼びます。
相撲でも「朝青龍、モンゴル出身」とアナウンスされる様に日本語では「モンゴル」ですね。英語でも「モンゴル」って言っちゃいそうですが、この際しっかり覚えてしまいましょう。
“Mongolia“、「モンゴー(↑)リア(↓)」です。
頭にアクセントを置いて「モンゴル」と発音しても通じないと思います。
ちなみにモンゴルの首都は「ウランバートル」です。
発音は「ウ(↑)ラーンバトゥア(↑)」と初めの「ウ」を最も強く、最後にもう一回軽く上がる感じです。
かつての英語表記は”Ulan Bator”だったのですが、今では”Ulaanbaatar“と表記されます。
さらにちなみに、モンゴルの話題で英会話になった場合におそらく登場するであろう人物は誰でしょうか?
日本語で「チンギスハン」または「チンギスカン」と呼ばれるモンゴル帝国初代皇帝ですね。まず彼の名前を何と呼べばいいでしょう?
正解は”Genghis Khan“です。
発音は「ジェ(↑)ンギスカー(↑)ン」という感じです。最後の「カー」に最も強くアクセントを置き、頭の「ジェ」も二番目に強く発音します。
そして彼のエピソードを英語で話したい時、必要になるであろうボキャブラリーも同時に覚えてしまう事を繰り返していると飛躍的に語彙力があがります。
例えば、以下のような感じですね。
- The first Emperor of the Mongol Enpire
「モンゴル帝国初代皇帝」
- descendant
「子孫」(発音は「ディセン(↑)ダントゥ(↓)」
- conquer
「征服する」(発音は「カォ(↑)ン(↓)カァ(↑)」)
- dynasty
「(中国の)王朝」(発音は「ダ(↑)イナスティ(↓)」)
弥助的には、このようにある特定のシーンで必要となるであろう英単語を連想しながら数珠つなぎに覚えていくボキャブラリービルディングの手法を、アソシエーションメソッドと呼んで重宝しています。
こちらの章で詳しく説明していますので、ボキャブラリーを増やしたいと切望しているあなたは是非!
この読み方の難しい英単語シリーズですが、特に日本人にとって発音が難しい英単語を厳選し、どこが難しいかを明確にする事でより通じる発音にしてもらえればと願っています。
数が増えてきたので、知らなきゃ困るネイティブ英語シリーズ同様にアルファベット順に検索できるよう一覧を作成しましたので、よければ活用してもらえればと思います。
この読み方の難しい英単語シリーズ、これからも続けていきますね!